JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2016/06/20)

市場ならびに市場関連数値

○新築住宅成約価格が過去最高を記録 (2016/06/10 国勢調査局データ) 昨年度の新築住宅成約平均価格は、経済危機以前の2005年を超して過去最高額となった。経済危機前の2005年から危機後の2011年にかけ、新築住宅の中位成約価格は18%下がっていた。ところがその後上昇が始まり、昨年度までで24%上昇している。インフレ調整した上で見ると、昨年度の成約中位価格は2005年を$4,043(約50万円)追い抜いている。
詳しくはこちらのデータから: https://www.census.gov/construction/chars/

○年収が増えたとする人の割合が増加 (2016/06/07 ファニーメイ発表) ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)の5月度消費者意識調査結果が以下のように発表された。「今が住宅の買い時」と答えた人の割合は全体の29%で対前月比1%減。「今が住宅の売り時」と答えた人の割合は全体の52%で過去最高。「住宅価格は今後上昇する」とした人が全体の42%。「失業の懸念はない」とした人が72%で対前月比2%減。「昨年度より年収がかなり高くなった」とした人は全体の18%で、対前月比7%伸びて過去最高の数値となっている。
詳しくはこちら: http://fanniemae.com/portal/about-us/media/corporate-news/2016/6395.html

○高齢者の共同居住が増えている (2016/06/15 realtor.comニュース) 住宅価格が高騰を続ける中、他人と一緒に住んで居住費用を低減しようという動きがシニア層の中で広まっている。特に低所得で独身の女性にこの動きが強い。ひとりで不安を抱えながら住んだり、介護施設に入所する選択肢以外の選択として、こうした動きが増える可能性がある。ニューヨークにあるシニアシティズン財団はソーシャルワーカーを配備して、こうした人たちのマッチングを行っているが、年間で80から100人程度の人たちの共同居住を実現させている。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2016/06/16/latest-trend-in-senior-housing-roommates?om_rid=AABJpF&om_mid=_BXYxpeB9OwYxts&om_ntype=RMODaily

○物件の売れ足が早い都市 (2016/05/31 NARエコノミストoutlookブログ) NARの4月既存住宅流通データによると、居住用物件の販売期間は平均で39日となっている。任意売却と競売を除くと更に短く平均37日である。全成約物件の45%は1か月以内に成約しており、逆に6か月以上売却に要している物件は全体の13%しかない。どの州での売れ足が早いのかは、こちらの記事にある地図にてわかるようになっている。
http://economistsoutlook.blogs.realtor.org/2016/05/31/in-what-states-did-properties-sell-quickly-in-february-april-2016/

○ベビーブーマーによる最後の引越し (2016/06/08 フレディマック調査結果) 55歳以上のアメリカ人に、「ここを終の棲家にしますか?」という質問をしたところ、60%は「はい」と答えたが、40%は「いいえ」と答えている。ということは、凡そ2,700万の人々が、少なくとももう一度住み替えを考えていることとなる。しかも彼らは、アメリカ人の住宅純資産の3分の2となる8兆ドル(約840兆円)を保有しており、この人たちが買替を盛んに行えば、住宅市場には大きな刺激となる。
詳しくはこちら: http://freddiemac.mwnewsroom.com/press-releases/majority-of-55-homeowners-confident-of-financiall-otcqb-fmcc-1263418

○借入物件の92%が資産価値プラスに (2016/06/09 コアロジック社発表データ) コアロジック社発表第1四半期データによると、資産価値が借入額を上回る住宅は4,670万戸となり、全体戸数の92%に達した。住宅の純資産価値は対前年同期比で7,620億ドル(約8兆円)増え、また、ここ4年間で倍増して6.9兆ドル(720兆円)になったとしている。
詳しくはこちら: http://www.corelogic.com/about-us/news/corelogic-reports-268,000-us-homeowners-regained-equity-in-the-first-quarter-of-2016.aspx

金融

○住宅ローン金利がここ3年で最低に (2016/06/16 フレディマック発表データ) フレディマック(連邦住宅金融抵当公庫)発表の住宅ローン金利は、2013年5月以来の低金利を記録している。英国のEU加盟継続か離脱かの投票が迫ったり、連邦制度準備理事会の金利上げ延期があったり、当面金利が上昇する気配は薄い。30年物固定金利住宅ローンの今週平均は先週の3.6%から3.54%へと下がっている。
詳しくはこちら: http://freddiemac.mwnewsroom.com/press-releases/mortgage-rates-move-lower-for-second-consecutive-w-otcqb-fmcc-1264739

建築とリフォーム

○新築住宅の床面積、2015年は過去最大 (2016/06/14 国勢調査局データ) 経済危機を克服した後、またもや新築住宅の床面積は増え続け、昨年度の中位床面積は過去最大の2,520平方フィート(約70坪)となった。15年前の2000年は2,077平方フィートだったので、約20%広くなっている。
詳しいデータはこちら: https://www.census.gov/construction/chars/

業界動向

○NARとZillowの紛争が解決 (2016/06/07 NARニュース) NARが実質的な影響力を持つ不動産ポータルrealtor.comの幹部2名が、不動産ポータルのZillow社へ2014年に転職した際に企業秘密を持ち出したとして、realtor.comの母体であるMove社とNARは共同でZillow社を訴えていた。この件は法廷闘争に向かっていたが、この度両者の間で和解が成立し、Zillow社が1億3000万ドル(約140億円)を両原告側へ支払うこととなった。ただ、Zillow側は、転職したサミュエルソン氏とビアーズリー氏による不適切な動きがあったのであって、自社は何も間違ったことは行っていないとしている。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2016/06/07/move-zillow-reach-settlement-eve-trial?om_rid=AABJpF&om_mid=_BXVyC7B9Ob4vqp&om_ntype=RMODaily

○若返り傾向のNAR会員プロフィール (2016/06/18 NARニュース) NAR発表の「2016年度リアルター・プロフィール調査」結果によると、この間に若いリアルターが増えて30歳以下の会員は全体の2%から一挙に5%となり、逆に全体の25%を占めていた65歳以上のリアルターが16%へと9%も大きく減っている。別の角度から見ると、現在のリアルターの5人に1人は、経験1年以内である。あるいは3人に1人は経験3年以内になった。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/news-and-commentary/briefs/article/voice-for-real-estate?om_rid=AAL-ri&om_mid=_BXYFs9B9Oe4xxb&om_ntype=BTNMonthly

全体経済その他

○子供がいる世帯の年収分布 (2016/06/14 国勢調査局データ) 子供がいる世帯数は全米で7,400万世帯だが、年収別にみると以下のような分布となっている。 21.2% が年収$25,000以下の世帯、20.9%が年収$25,000から$49,999間の世帯、28.3%が年収50,000から$99,999間の世帯、29.6%が年収$100,000以上の世帯。
詳しいデータはこちら: http://www.census.gov/hhes/families/data/cps2015C.html