JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2016/11/20)

市場ならびに市場関連数値

○今年度残りの市場は堅調 (2016/11/03 Realtor.comレポート) 今年9月までの対昨年同期比住宅販売は、既存住宅で3%、新築住宅で13%増えている。既存住宅の売出し在庫数が少なく推移する中、全体の取引件数に占める新築住宅割合は昨年の8%から10%へと増加した形である。当面の市場は30歳になろうとするミレニアル世代と、65歳を迎えるベビーブーマーという2つの人口層の塊の強い動きで堅調に推移すると見られるが、大きな課題はなかなか増えない既存住宅の売出し件数であろう。
詳しくはこちら: http://www.realtor.com/news/trends/housing-market-chugs-on-after-a-strong-first-half-of-2016/

○55歳以上の持ち家層割合は増えている (2016/11/08 国勢調査局データ) 持ち家率はこのところ減少傾向だったが、2006年から2015年の間の年齢ごとの内訳を見てみると、55歳以下で持ち家世帯の数は780万戸(18%)減少している。ところが同時期の55歳以上の世帯を見ると640万戸(20%)増加していることがわかる。別角度から数字を見ると、持ち家世帯の半数以上52%が55歳以上の世帯で、当然ながらこの割合は、2006年の43%と比べると大きく上昇している。
詳しくはこちら: https://www.census.gov/housing/hvs/data/histtabs.html

○退職後に持ち家の持つ意味 (2016/11/14 NARニュース) 経済危機で住宅価格が大幅に落ち込んだが、その後持ち直してきている中で、老後の資金源としての住宅資産価値は依然として大きな意味を持っているとシンクタンクのアーバンインスティチュートが調査結果を発表している。65歳以上の持ち家層の住宅純資産額は、2000年から2016年にかけて$117,000(約1,260万円)から$166,000(約1,790万円)へ増加し、その後下落して今は$129,000(約1,390万円)となっている。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2016/11/14/study-home-ownership-key-in-retirement?om_rid=AABJpF&om_mid=_BYKjdrB9U47zGg&om_ntype=RMODaily

○野球場近くの物件は価値が付く  (2016/11/14 Realtor.com調査) アメリカ人は野球好きだが、メジャーリーグ球団が所在する都市で、球場から2マイル(3.2km)圏内の住宅は同都市内別地区と比べてどんな価格になっているかをrealtor.comが調査した。結果としてこれら都市の球場近くの物件は同都市内他地区よりは高い金額で取引されていることが判明。例えばシアトルは全体の中位価格が$432,500(約4,500万円)に対し球場近辺の中位価格が$699,000(約7,350万円)、ボストンは$479,900(約5,000万円)が全体の中位価格に対し、球場付近では$639,500(約6,700万円)から$1,240,000(約1億3000万円)と高い価格水準となっている。
詳しくはこちら: http://www.realtor.com/news/trends/top-10-most-expensive-cities-to-be-a-sports-fan/

○競売物件へ消費者参加が増えている (2016/11/13 RealtyBizNews報道) 経済危機後しばらく、金融機関が保有する競売物件の落札について機関投資家がかなり介在し、現金で落札していくことが多かったが、ここに来て競売物件の数も少なく安定したレベルとなり、一般消費者がローンを使って競売オークションに入札するケースが増えている。売出し物件数が少ない中、金融機関も一般消費者がローンを使ってオークションに参加することを積極的に後押ししようという動きも強い。
詳しくはこちら: http://realtybiznews.com/the-reo-real-estate-market-is-changing/98735815/

○健康性をもたらす住宅周辺の歩行適正度 (2016/11/08 NARニュース) 医学雑誌Lancetに発表された研究によると、歩行を誘発する環境を持つ住宅に住む人間の健康度は、そうでない住宅に住む人に比べて高いとの結果が出ている。具体的には住宅の近くに公園があり、駅があり、住宅の密集度が高く買物にも徒歩で行ける場所に住むと、歩行が自然と増え健康度が増すとのこと。研究対象となった世界の都市で、1日の歩行時間が最も多かったのはニュージーランドのウェリントン市で50分。最も少なかったのはボルチモア市で29分であった。
詳しくはこちら: https://www.fastcoexist.com/3064906/change-generation/the-well-designed-city-is-a-healthy-city-all-over-the-world

○農村での厳しい住宅事情 (2016/11/09 Curbed.comブログ) 全米農村住宅協議会の推計によると、農村での住宅建設や賃料に対する政府補助金はここ40年で75%も減少している。一方で、農村部の貧困率は17.7%で都会より3 %も高く、7世帯に1世帯は年収が$15,000(約160万円)以下である。これら世帯における住宅費用はこの年収の半分以上を占め、非常に厳しい住宅事情を招いており、政府による補助金が復活してこないと、農村部での貧困はますます増えていく。
詳しくはこちら: http://www.curbed.com/platform/amp/2016/11/9/13576522/affordable-housing-rural-rental

投資

○転売の盛んな都市 (2016/10/31 realtor.com発表データ) 住宅価格高騰の中で、投資家による買取転売活動が盛んである。購入から3?12ヶ月以内に転売される割合が高くて利益も大きい都市をrealtor.comがまとめている。1位はフロリダ州のデルトナ市で全取引に占める転売割合が4%、転売利益の中位金額は$45,830(約490万円)、地区の住宅中位価格は$262,000(約2,800万円)となっている。以下、2位はカリフォルニア州ストックトン、3位はテネシー州ナッシュビル、4位はフロリダ州タンパ、5位はルイジアナ州ニューオリンズと続いている。
詳しくはこちら: http://www.realtor.com/news/trends/the-top-10-home-flipping-hot-spots-in-the-u-s/

テクノロジー

○エネルギー効率の良い住宅用テクノロジー (2016/11/09 RealtyBizニュース報道) 消費者の住宅エネルギー効率を高めるテクノロジーへの関心は高まるばかりだが、5つの事柄が効率を高めるのに有効である。1.スマートホーム技術 2.ヒートポンプシステム 3.次世代型窓 4.LED証明 5.クール屋根材の5つ。
詳しいテクノロジ―内容はこちら: http://realtybiznews.com/top-five-technologies-to-boost-energy-efficiency-at-home/98735834/

全体経済その他

○人々の移動率が落ちこんでいる (2016/11/15 国勢調査局データ) 国勢調査局発表データによると、人口の移動率は1年間で11.2%となった(今年3月までの1年間)。内訳は持ち家層で5.1%、賃貸層で22.9%。15年前の2000から2001年の率を見てみると、それぞれが14.2%、7.4%、30.3%となっていて、アメリカ人の移動率、特に賃貸層の移動率がここ15年でかなり落ち込んだことがわかる。
詳しくはこちら: http://www.census.gov/data/tables/time-series/demo/geographic-mobility/historic.html

○年齢に関係なく成功は享受できる (2016/11/04 ニューヨークタイムズ報道) サイエンス誌が行った「成功と年齢の関係」調査によると、成功する度合いが高いのは必ずしも年齢が若いうちとは限らないという結果が出ている。年齢には関係なく3つの要因が成功には大切とのことで、生産性とQファクターと運である。生産性とは努力を重ねる度合いを言い、例えば物理学で言えば実験の多さを意味する。Qファクターとは知能指数、動機、新規アイデアへの開放性、他人との協調性を言う。運は言葉どおりで運が良いという運である。これら結果には調査に当たった人たち自身が驚いたとのこと。
詳しくはこちら: http://www.nytimes.com/2016/11/04/science/stem-careers-success-achievement.html?_r=0