JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2015/12/27)

市場ならびに市場関連数値

〇既存住宅流通戸数は2桁の減少 (2015/12/22 NAR発表) 11月の既存住宅流通戸数は対前月比10.5%下がって476万戸(年率換算済値)となった。これは2014年4月以来の低い数値で、対前年同月比でも3.8%の減少となる。大幅減少の主要因と見られるのは、住宅ローン借入に際しての借入条件の詳細な告知義務が11月に新たに実施され、その影響で決済時期がこれまでより長期化していることとNARでは見ている。12月に決済がずれこんでいる取引が多く、成約件数は12月には回復すると予測、需要の後退とは見ていない。 成約中位価格は$220,300、対前年同月比6.3%の上昇で、これで対前年同月比上昇は45か月連続となる。売出し物件数在庫は対前月比3.3%減少して204万戸。平均売却期間は54日で、11月の65日より11日短くなった。平均の住宅ローン金利は3.94%で、昨年同月の4%より低い数字であった。
詳しくはこちら: http://www.realtor.org/news-releases/2015/12/existing-home-sales-suffer-setback-in-november-fall-to-slowest-pace-since-april-2014
来年度の市場予測 (2015/12/16 realtor.com報道) 不動産ポータルrealtor.comが来年度の市場予測を発表し、5つの主要トレンドを提示している。列挙すると: 1.市場の正常化(価格上昇が緩やかなものとなる) 2.ミレニアル世代の購入がさらに活発化(25歳から34歳の買主は200万人を数え、全体取引の3分の1近くとなっている) 3.新築価格の調整(若い世代が購入できる新築を増やす努力がビルダーに顕著) 4.住宅ローン金利の上昇 5.賃料増加傾向の継続
詳しくはこちら: http://www.realtor.com/news/trends/five-key-trends-for-2016/

〇売出し物件不足は来年も継続との予測  (2015/12/18 HousingWire報道) ロンドンのリサーチファームCaptailEconomicsは、米国市場の売出し物件不足は来年も継続と予測している。当面18歳から34歳の人口層が住宅購入に大量参入しつつあるが、住宅供給の方が増えてこなかった。そこで住宅価格の上昇が継続しているわけだが、この傾向は来年度に入ってもそうは変わらない。ただし、2017年の末までを見通すと、売買賃貸ともに新築の着工戸数が現在の1.5倍のレベルに増加し、供給不足が解消していくだろうとの予測となっている。
詳しくはこちら: http://www.housingwire.com/articles/35860

〇ミレニアル世代の巣離れが続く (2015/12/16 ブルームバーグ報道) ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)が、「ミレニアル世代の住宅取得がプラスに近々転ずるだろう」との予測を出している。25歳から34歳までの人口層の持ち家数は、2007年から2012年、毎年250,000人ずつ減少した。その後は毎年100,000人以下へ減り、今後はプラスへ転じるとの予測である。元々この世代の住宅取得ニーズは強く、ゴールドマンサックスの今年度初頭調査でも、88%の回答者が将来住宅購入したいと回答している中、若者向けの雇用が改善してきていることを、ファニーメイはこうした予測の根拠としている。
詳しくはこちら: http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-12-16/fannie-mae-says-millennials-are-finally-leaving-their-parents-basements

〇現金購入は昨年度より3%減 (2015/12/21 コアロジック調査値) 全額現金での住宅購入割合は、継続して減少しつつある。9月数値を見ると、昨年35.9%だったものが32.5%へと3%減っている。因みにピークは2011年1月の46.4%だった。物件種別で見ると、差押物件売買が58.3%、既存住宅売買が32%、任意売却が29.1%、新築売買は15.9%が現金取引となっている。現金取引割合が高い州とその割合は以下のようになっている。1位アラバマ州48.2% 2位ウェストヴァージニア46% 3位フロリダ州45.2% 4位ニューヨーク州44.1% 5位ケンタッキー州39.6%
詳しくはこちら: http://www.corelogic.com/blog/authors/molly-boesel/2015/12/cash-sales-share-falls-3-percentage-points-from-a-year-ago.aspx#.VnnvRi7Uhdh

〇年間のアパート賃料上昇は4.3% (2015/12/10 Abodo報道) 2015年を通じた賃貸集合住宅の空室率は4.3%で、年間の賃料上昇の平均は4.3%とReis社が報じている。主要都市のほとんどで賃料が上昇しているが、上昇率が高いのは以下の都市となっている。 1位ラスベガス37% 2位オースチン25% 3位デンバー24% 4位サンディエゴ11% 5位アルバカーキ10%
詳しくはこちら: http://list.abodo.com/2015-year-in-review/

業界動向

〇業務上の危険への対応 昨年末にアトランタの女性エージェントが物件案内中に殺害されるという事件があった。今年はそうした殺害事件は発生しなかったが、男性エージェントが物件案内中に行方がわからなくなったままという事件が6月にアリゾナで発生している。こうした事故はすぐに軽減するとも思われず、安全対策には十分に取り組まないといけない。初対面のお客様は、現場で落ち合うということは止めて店舗受付でしかお会いしない、そういう安全対策を立てて取り組んでいる業者も多い。その他、物件案内時の安全対策等、取り組むべきことは来年もしっかり取り組むべき。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2015/12/23/your-biggest-safety-concerns-in-2015?om_rid=AABJpF&om_mid=_BWetMaB9JOKkLS&om_ntype=RMODaily

全体経済その他

〇人口増加が多い州はどこか (2015/12/26 国勢調査局データ) アメリカの総人口は3億2,100万人となっているが、2010年4月から2015年7月にかけて、各州の人口増減をまとめたデータを国勢調査局が発表している。人口増加が多い州とその割合は以下の州となっている。 1位 ノースダコタ州12.2% 2位ワシントンDC  11.1% 3位 テキサス州 8.8% 4位 コロラド州 8.1%  5位 ユタ州 7.9% 6位 フロリダ州 7.5% 7位 ネバダ州 6.9%  8位 アリゾナ州6.6%  9位ワシントン州 6.3%
詳しいデータはこちらから: http://www.census.gov/popest/data/state/totals/2015/index.html