JARECO-Eyecommunication

NARカンファレンス2022@オーランド 参加報告(JARECO事務局:本間あり紗)

JARECO事務局の本間あり紗より、先に開催された米国フロリダ州オーランドでの
NARカンファレンス@オーランドについての参加報告をさせていただきます。


日 程:2022 年 11 月 10 日〜14 日
会 場:フロリダ州オーランド/オレンジカウンティコンベンションセンター
同行者: 国土交通省/塚田様・川邊様、野村不動産ソリューションズ/大野様・林様、
KW TOKYO WEST/鶴様・船井様、リクルート/相島様、会社 顧問/石尾様、
JARECO/本間英明・本間あり紗

◆オーランドについて
・米国南東端に位置するフロリダ州の中央部に位置するフロリダで4番目に大きい都市。
・Disney World や Universal Studio 等、数々のテーマパークがあり、2019 年の訪問者数 7500 万人、米国 No.1 の旅行先として地位を固める。
・雇用機会および雇用の安定性で全米 1 位、小売業、医療・社会福祉、宿泊・飲食サービス業が主要産業。
・米国で最もホットな住宅市場第 9 位。また米国で9番目に急成長している都市。
・世界 50 都市以上に 150 の直行便が就航していてアクセスも良好。

<オーランド不動産事情_2022 年 10 月統計>
・10 月の金利は 7%で 2002 年 5 月最高となった。
・在庫は 9 月から 10 月にかけて 6,884 から 7,128 へと 3.5%増加。8 ヶ月連続で増加している。
・リスティングされてから売却までの平均日数は 38 日。
・10 月の販売件数は 2,716、前年比-28%となった。
・売り手優勢市場。在庫供給月数は 2.62 ヶ月(5-7 ヶ月がバランスが良いと言われている)
・新規掲載件数は 9-10 月にかけて 8.3%減少し、3,041 戸となった。  




▼1 日目(2022/11/9(水))
15:30-16:00 カンファレンス参加チケット発行手続き
16:30-18:00 Washington Realtors Association のレセプション

2022NAR 日本大使の西川さんと 2022NAR グローバルコーディネーターのマークさんと合流。
カンファレンス参加のチケット発行手続きを行い、在米エージェントとの再会を果たす。
ハリケーンニコールの影響で空港が閉鎖し、日本から参加予定が今回は渡米を断念せざるを得なくなった方のチケットは残念ながらキャンセル。

16:30 からはワシントン州リアルター協会のレセプションに参加。ハリケーンで米国内の移動も制限され、参加者が想定の半分程度だったが、
JARECO シアトルホームステイプログラムで山﨑エージェントのホストファミリーになってくださった Kitty さんとご挨拶ができ感想を聞いたところ、
「最高の経験だった。山崎さんは私の家族よ!」と元気よく話していた。このプログラムは JARECO の国際交流の一角として続けていきたい。


▼2 日目(2022/11/10(木))
9:00-10:30 CIPS Advisory Board
11:00-12:30 Global Business Councils Forum
13:00-15:00 Global Alliance Advisory Board
17:00-18:30 International Reception
18:30-22:00 Inaugural Gala

カンファレンスの前に各委員会が会議を行う日。
9:00 から CIPS の顧問会議に出席。CIPS ホルダーを増やす方法や脱会を防ぐためにどうすべきか等が話し合われた。
具体的には、グローバルネットワークの活用、SNS での宣伝、CIPS のベネフィットの動画制作など JARECO でも取り入れられる施策が多くあり参考になった。


11:00 からは Global Council Forum に参加。米国及び世界中のグローバル評議会の協会スタッフとリーダーが集まり、評議会の設立と運営に関するアイディアと成功事例の情報共有を行なった。
130 を超える全米の主要なリアルター協会、総勢 150 名以上が参加している大きな会合で、当初設立された時は数十名から始まったと聞き、グローバルビジネスへの関心の高まりが感じられた。
Global Achievement Award という表彰も行なわれ、会員に対して最も積極的にグローバルな不動産市場でシェアを獲得する支援をしている協会が表彰された。


13:00 からは NAR の各地域大使、グローバルコーディネーター、グローバル委員会のリーダーシップが集まり最新情報を共有。
NAR は、世界に 100 以上の不動産協会と関係を維持しており、ビジネスの機会や各国の不動産実務を学ぶ機会を会員に提供している。
大使(2022 年は西川裕子さんが日本とモンゴル)は米国を拠点とする NAR 会員で、通常 CIPS の資格保持者でありその国の文化や言語についてある程度の知識を持っており、任命された国との連絡役を務める。
NAR は世界を5つの地域―①北米、中米、カリブ海地域、②南米、③アジア太平洋地域、④西ヨーロッパ、 ⑤中/東ヨーロッパ、中東、アフリカに分けており、グローバルコーディネーターが大使を監督している。
(2022 年のアジア太平洋地域はマーク北林さんが担当)

17:00 からは International Reception が開催され、世界中から参加しているゲストと在米でグローバルビジネスを展開しているリアルターの交流が行われた。
米国以外にも、タイ、マレーシア、フィリピン、モンゴル、インド、ドバイ、コスタリカ等、様々な国からの参加者と交流が出来た。


18:30 からは 2023 年の NAR 会長就任式、Inaugural Gala に参加。2023 年の会長には、ユタ州の Equity Real Estate Utah のオーナーである Kenny Parcell 氏が就任。
25 年間以上不動産業界に携わり、3200軒以上の住宅を販売してきたKenny は、2008 年には地元協会の会長、2011年にユタ州リアルター協会の会長、
その後も NAR の政府関係担当副会長や山岳部地域の副会長を務めるなど、NAR への貢献を重ねてきた。2023 年のテーマは”Riding With The Brand”、
リアルター一人一人がブランドで NAR のブランドと共に歩むことをテーマに活動するスピーチには感銘を受けた。

(以下、Kenny のキャンペーン動画より抜粋: https://www.nar.realtor/riding)
旧西部では、カウボーイがブランドのために乗るということは、牧場主の使命や目標に賛同していることを意味した。それは、彼らが献身的で、献身的なチームプレーヤーであることを意味した。
そして、そのブランドを自分のものとして守ることを約束したのです。
2023 年のテーマは、「ブランドのために乗る」のではなく、「ブランドとともに乗る」ことです。なぜなら、全米リアルター協会会員である皆さんこそがブランドだからです。
ブランドはあなたであり、ブランドは私たちです。
私たちはブランドです。それは私たちが誰であるかを表します。
それは一人の人間より大きく、長年にわたり、あなたのような偉大なリーダーによりブランドが守られてきました。
ブランドとともに歩み、ベストを尽くしてくださることに感謝します。
私たちのブランドは、私たちのコミュニティとそこに住む人々を愛している最高の人々をを表しています。
2023 年、私たちはブランドと共に歩みます。


▼3 日目(2022/11/11(金))
8:45-10:00 General Session
10:30-12:00 Global Business Alliance Comity
13:30-15:00 CIPS Designee Celebration
15:00-16:30 EXPO
17:00-17:20 JARECO-LIBOR(NY 州ロードアイランド)MOU 締結
17:30-17:45 MLIT-NAR 会長の面談
19:30- Universal Studio

8:45 より General Session がスタート。ボランティアで人々の生活を変えているリアルターの表彰から始まった。
今年は、Kids Against Hunger の取り組みにおいて、7 年間で合計 1,000 万食を 1,000 人以上のボランティアと一緒に貧困家庭に届けてきたリアルターと、
物件価格が高騰するハワイにおいて、ローカルのハワイ人が島を離れてしまう状況を改善しようと、手頃な価格の物件を開発しているリアルターが表彰された。

その後、2022 年の NAR 会長 Leslie Smith が一年を振り返る。2022 年のテーマは”サステナビリティ”。National Forest Foundation と協力し、
NAR 会員全員分の 157 万本の木を植える活動をした。また始めてリーダーシップのメンバーの過半数が女性だった 2022 年、NAR 会員の 67%が女性を占める中、女性の活躍への想いを語った。

最後は 2017 年に設立された theSkimm というメディア企業の創設者との対談。22〜34 歳の都会の女性を対象として、短くシンプルで読みやすいニュースレターを配信している。
https://www.theskimm.com/general/about


その後は、Global Business Alliance Comity に参加。
グローバルレポートや世界不動産連盟 (FIABCI)の会長による講演、ロシア・ウクライナ戦争への寄付等の報告があった。別の会場では
NAR の Chief Economist である Lawarence Yun による”Residential Economic Issues & Trends Forum”が開催され、不動産市場の現状や課題、
今後の予測を講演した。会場での参加は叶わなかったが、録画から読み解いた内容を以下まとめる。


景気後退かどうか?GDP が 2 四半期連続でマイナスになった場合、景気後退と言われるが、コロナで景気後退した後、景気は戻ってきている。
住宅の分野が GDP に大きく影響する。住宅市場が安定すると GDP はポジティブ領域になる。


仮契約住宅販売指数を見ると、ロックダウンの時に近い数値となっている。高額帯の市場では取引が 40%減少している地域もある。金利が高く買主が少ないのが現状。
42%の住宅が掲載価格またはそれ以上で売れているが、58%は価格交渉が入っている。市場に長く掲載されればされるほ
ど、より大きい減額交渉が入ることがデータで示されている。適正価格で掲載することが重要。


仮契約住宅販売指数が低いにも関わらず、在庫が少ないため価格は下がっていない。在庫は歴史的にみても低くなっている。2022 年 11 月は、
中間価格は 6.3%上昇(シアトル等では下がっているが全国的にみると上昇)、販売件数は-28.5%、仮契約は-38.7%、平均マーケット掲載日数は 22 日、新規掲載は-19.4%、市場に在庫がなく買主も少ないのが現状。


30 年固定住宅ローン金利は 1990 年から下がってきて過去 2 年間は歴史的に低い 3%を記録したが、
ここにきてインフレーションが制御不能になった。低インフレは低金利、高インフレは高金利に繋がるため、インフレ率が 8%に達した今は金利が上昇した。


住宅価格の上昇に伴い、購入するために必要な収入が上がっている。
そのため、始めて住宅を購入する人の率は歴史的に低くなっていて、昇給が住宅価格の上昇に追いついていないため、 co-living(住宅の共有)が増えてきている。


現在の不動産市場は買主・売主共に少ないが、インフレが 7%まで下がったので市場は活性化するとみている。
長期的には人口増加が続くため、人口動態を考慮すると需要は絶えず、市場が衰退することは考え難いと言える。
将来の不動産価格予測は、短期的に見ると 5%前後の価格増減はあるものの、長期で見た時は右肩上がりになると予測される。


2022 年は高金利で販売件数は-15%ほど落ち込むと予測される。2023 年にインフレ率7%が続いた場合、販売件数は引き続きマイナスになると予測される。
2023 年の米国全体の価格は、安定して微増減となると予測されるが、例外でサンフランシスコは大幅の減少がある可能性あり。2024 年は、人口増加が続き今より良いマーケット状況になると予測される。
午後は EXPO にて様々な展示が行われ、在米エージェントの協力を経て各グループ米国のエージェントが活用しているテックやツールについて学んだ。


NAR は 2013 年より REACH プログラムを通して、不動産業界にサービス提供する主要なテクノロジー企業を支援している。2022 年は以下 8 社が選出され、出展していた。


Courted.io: 数百万人の不動産業にプロフェッショナルなネットワークを提供。データに基づきマーケティング、雇用、リファーラル先の決定(紹介)をより的確に行えるようにする。
Fractional: 不動産投資をより包括的、協力的、かつ手間のかからないものにするため、フルサービスのコミュニティ主導型マーケットプレイスを提供。
Inspectify: 最新のテクノロジーを駆使して、インスペクションをより効果的に行い、住宅購入者に付加価値を提供。
Eadpops: エージェントの更なる成功に向けて、トラフィック促進や SEO 向上等、より良質なリードを獲得するためのサービスを提供。
PERCHWELL: リアルタイムの市場分析、リスティングデータ、顧客とのスムーズな連携、レポーティングを一元化。
PLACE: 不動産業者の上位 1%に特化したテクノロジー・サービスを提供。
Reggora:  金融機関や鑑定士の鑑定プロセスを管理し、効率性と機敏さを提供。
Revive: 全米のホームオーナーに、質の高いリノベーションを提供。

17:00 からはニューヨーク州ロードアイランドの不動産協会とJARECOのMOU締結式が催された。今後 MOU を締結済みの協会との情報交換やホームステイプログラムの実施等を検討していきたい。


17:30 からは、2022 年 NAR 会長である Leslie Smith と国交省の面談に同席。毎年 NAR に表敬訪問しているのは、世界を見渡しても日本のみということで、日本の不動産業界における取り組みや課題について共有した。


19:30 からは Universal Studio がリアルターのために貸切となり、各自楽しい夜を過ごした。ハリケーンの影響で来れなかった関係者もいたからか、
ほとんど並ばずに色々なアトラクションに乗ることが出来た。それにしても貸切に出来てしまう NAR の規模感と、見渡す限りの人々全員がリアルターだと考えると、改めて全米の人々の暮らしを支える大きな業界だと感じた。

▼4 日目(2022/11/12(土))
10:00-12:00 ワシントン州&シアトルキングカウンティ不動産協会によるブランチレセプション
12:30-13:15 Expo グローバルセッション
13:30-17:30 物件視察
18:00-19:00 オハイオ州不動産協会によるレセプション
19:00- International Nightout

10:00 からワシントン州&シアトルキングカウンティ不動産協会によるブランチレセプションに参加。
今年 JARECO 初となるシアトルホームステイプログラムにおいて、参加者 2 名のホストファミリーとなってくれた方と対面。
コロナ禍、受け入れを止めようか悩んだ時期もあったが、リアルター人生において最高の経験となったと話していて、改めてこのプログラムの意義を感じた。継続と発展に向けて準備をしていこうと思う。



12:30 からは EXPO 会場内に設置された世界各国のテーブルにて世界中のリアルターと交流。久しぶりに再会し情報交換できるのは、
毎年カンファレンスに参加し顔を覚えてもらえていたからだと実感。不動産流通において、日本を発信する企業が少ないと言われるが NAR のネットワークはぜひ JARECO 会員に活用して欲しいと改めて感じた。

その後 13:30 からオーランドの物件視察へ。オーランド不動産協会の方がコーディネートしてくださり、Park Square Homesというビルダーの物件を視察。
現在彼らが開発中のSONOMA RESORTを視察。ディズニーワールドや Universal Studio へのアクセスが良く、$450,000 の 4BR が Airbnb で一泊$250 で貸せるという。
実際案内してもらったのは 15BR、6,375sqft(約 592 ㎡)の一戸建て。複数の家族や学生がバケーションで使う際、ホテルだと何部屋も確保しなくてはいけないところ、
ここだと自宅のようにくつろげ、外では BBQ が出来てプールもあり、需要は高いそう。価格もこの大きさで$1.4M、海外からの投資家に人気があるという。
地元の居住者に売却も可能なため、キャピタルゲインの実績もある。

物件視察後はオハイオ州不動産協会によるレセプションに参加。昨年 MOU を締結したオハイオ州は、日本からの対米投資額がカリフォルニア州に次いで2番目に多く、
緊密な経済関係にある。オハイオ州としては、海外からの投資額は日本からが断トツ一位となっており、自動車メーカーのホンダを始めとする約 400 社の日系企業がオハイオ州に進出している。
今後も情報共有、ホームステイプログラム含め検討していきたい。レセプション会場であった TOP GOLF はアメリカで話題のゴルフ練習場。バーやレストランが併設されており、
仲間や家族が遊びに行く感覚でゴルフを楽しめるレジャー施設となっており、イギリス、オーストラリア、ドイツ、タイ、UAE 等、世界への展開も始まっている。日本への進出もそう遠くないように感じた。


19:00 からは International Nightout に参加、海外取引の活性化に貢献した協会の表彰や生バンドによる演奏などで終夜盛り上がった。軽く 500 名は入る大会場に、
世界中に繋がりを持つ在米エージェントと、世界各国から参加していた関係者が交流を深めた。初対面でもリアルターというブランドに守られた信頼性、
辿れば共通の友人がいるという堂々たるリアルターネットワークを最大限に活用し、日本からも発信を続けていきたい。

▼5 日目(2022/11/13(日))終日、自由行動
19:00- 日本グループディナー

オーランド最終日。各自、興味のあるセッションへの参加や EXPO を再度見て回る等、完全自由行動で過ごした。せっかくオーランドまで来たので、
50 周年を祝福しているディズニーワールドの Animal Kingdom と Epcot を視察。日曜ということもあるからか、人気なアトラクションは 120 分以上の待ち時間で賑わっていた。
夜は 19:00 から最後のディナー。日本からの参加者と在米エージェントが集り、交流を深めた。オーランドで長時間を共にしたことで、初日より断然に色々な会話が飛び交い国際交流が深まったように思う。


▼6 日目:帰国