JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(vol. 268)

住宅ローン申込額は市場最高数値に

市場ならびに市場関連数値

○11月既存住宅流通戸数は2.5%減少して669万戸(2020/12/22 NAR発表データ) 11月既存住宅流通戸数は、対前月比2.5%減の669万戸だったが、対前年同月比では25.8%の大幅増となっている。中位成約価格は$310,800(約3,230万円)で、対前年同月比では14.6%の上昇だった。課題の売り出し物件在庫数は123万戸で、現在の流通ペースで2.3か月分しかなく、極めて限られた流通在庫数。平均販売成約日数も21日と極めて短かった。
詳しくはこちら: https://www.nar.realtor/research-and-statistics/housing-statistics/existing-home-sales

〇賃料が劇的に下がった都市が多い (2021/01/05 Zumber社データ) 全米賃貸物件の検索サイトZumber社によると、2020年度各地の大都市での賃料は相当な下落が起き、大きいところでは$1,000の低下を記録した都市もある。1ベッドルームのアパート賃料について昨年1月(括弧内数値)と現在を比べると、サンフランシスコは$2,660($3,500)、ニューヨークは$2,410($3,000)、ボストンが$2,150($2,490)、サンノゼ$2,090($2,490)等と軒並み下落した。
さらに詳しい各都市の数値はこちら: https://www.zumper.com/blog/rental-price-data/

○複数世帯住宅が増えている (2020/12/24 realtor.com記事) パンデミックが続く中、世帯が合体し複数世帯家族になることが増えている。住宅売買も全体取引のうち16%がこれにに該当し、2019年の11%から5%増えている。玄関を2つにしたり、キッチンを2つにするリフォームも増えており、LennarやToll Brothersといった大手新築住宅販売業者も、玄関とキッチンを2つ備えた新築住宅を増やしている。こうした複数世帯向け住宅の平均床面積は全体平均より22.9%多く2,290平方フィート(約213㎡)で、平均価格は全体平均より10.7%高い$299,000(約3,100万円)となっている。
詳しくはこちら: https://www.realtor.com/news/trends/all-in-the-family-how-pandemic-spurred-rise-in-multigenerational-living/

○一次取得者にとって難しい住宅購入 (2020/12/22 ニュースウィーク誌報道) 買い需要の増加、売出物件在国数の減少の中で住宅価格が対前年比で継続して2桁上昇を続けていて、一次取得者の住宅取得が難しい状態となっている。全取引に占める一次取得者割合は、NARの11月データでは32%。低金利により購入できる住宅価格は上がってはいるが、非常に速い価格上昇に追い付けていない。
詳しくはこちら: https://www.newsweek.com/first-time-buyers-disadvantage-housing-prices-surge-1556631

金融

○住宅ローン申込額は市場最高数値に (2020/12/23 NARニュース) 9月までの9か月間での新規住宅ローン金額は2兆8000億ドル(約289兆円)となっており、年度合計額は2003年に記録された最高値3.7兆円(約380兆円)を抜くと見込まれている。フレディマックによると、今年の平均ローン金利は30年固定物で2.67%と非常に低い水準で、これが借入増加の主要因となっている。うち65%は借り換えローンで、900万世帯が借り換えを行った。住宅価格が上昇しているので、借り換えにより借入金額を増やし余った現金をリフォームに使用する、といったケースも多くなっている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/12/23/mortgage-originations-in-2020-are-set-to-break-record?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3744%7CRealtorMagNews_2020_12_23%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

建築とリフォーム

○需要に追い付けない新築業者 (2020/12/23 全米ビルダー協会記事) 国勢調査局発表データによると、昨年11月の新築住宅販売数は、対前年同月比では20.8%多いが、対前月比では11%減っている。この原因として、全米ビルダー協会は土地区画、建築労働者、建築資材の不足を挙げている。買い需要は依然として非常に強いので、成約価格は$335,300(約3,520万円)で高止まりし、現在の売り出し物件在庫数は4.1か月分だが、さらに逼迫するのが予想される。
詳しくはこちら: http://nahbnow.com/2020/12/affordability-and-lack-of-supply-put-a-dent-in-new-home-sales/

○注目される住宅デザインのトレンド (2020/12/23 NARニュース) 住宅デザイン情報やリフォーム情報提供サイトのHouzzが、注目されるデザイントレンドを特集している。ひとつはキッチンの複数ゾーン化で、従来は冷凍、シンク、レンジの3ゾーンが主体だが、これにベーキング、チョッピング、準備作業等のゾーンを追加するトレンド。次に燭台証明器具を活用しての調理で、目線レベルでの照明の活用が好まれている。みっつめはバスルームのリフォームで、パンデミックの緊張を和らげたいと伸びている。よっつめは長方形の大型タイルの活用で、これは部屋が大きく見えるのと清掃が簡単という利点から好まれている。いつつめは茶色とベージュ色の復活。等々、10のトレンドが紹介されている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/12/23/10-design-trends-homeowners-are-eyeing-for-2021?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3744%7CRealtorMagNews_2020_12_23%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

政策

○追加経済対策における家賃救済 (2020/12/22 NARニュース) 米上院は12月21日深夜の本会議採決で、新型コロナウイルス感染拡大の影響に対応する約9000億ドル(約93兆円)規模の追加経済対策と、1兆4000億ドル規模の2021会計年度(20年10月-21年9月)歳出法案を合わせた包括案を賛成多数で可決した。家賃支払い関連で含まれている主な物は下記となる。9月30日まで250億ドル(約2兆6000億円)の賃料支援、各州への人口比率での予算支援(最低2億ドル)、州の平均所得の半額以下しか所得がない世帯への優先賃料支援、強制退去一時禁止処置の1月31日までの延長。なお法案では、国民の大半を対象にした1人当たり600ドルの直接給付金支給、3月までの週300ドルの失業保険上乗せ給付、中小企業に返済免除可能な融資資金を提供する給与保証プログラム(PPP)に充てる2840億ドル(約29兆円)等が入っている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/12/22/property-owners-get-much-needed-relief-in-new-stimulus?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3742%7CRealtorMagNews_2020_12_22%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

○支払猶予を利用するローン借入者が増加 (2020/12/20 NARニュース) 住宅ローン関連情報提供会社Black Knight社データによると、住宅ローン借入件数は5,300万件あるが、うち5.3%にあたる278万件がパンデミックで支払い猶予を申請済となっている。連邦住宅局(FHA)と退役軍人省(VA)が保証するローンに限ると、全体の9.4%、114万件が支払猶予を申請済となっている。政府系金融機関のフレディマックとフレディメイ保証のローンでの支払い猶予率は低く3.2%となっている。現在の法制では180日間の支払い猶予が認められ、その後必要であればさらに180日延長が可能となっている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/12/22/as-covid-19-persists-more-homeowners-lean-on-forbearance?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3742%7CRealtorMagNews_2020_12_22%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

全体経済その他

○肥満症が増えている (2020/12/14 CDC疫病予防管理センター) 年齢毎の肥満症についてCDCがまとめた数字によると、年齢層に関係なく肥満が増えている。2017年から2018年1年間での数値では全人口の42.4%が肥満で、年齢層では20-39歳が40%、40-59歳が44.8%、60歳以上が42.8%となっている。20年前1998年の統計に遡ると、全体が22.9%、各年齢層毎がそれぞれ17.7%、27.9%、23.7%だから、倍加していることが見てとれる。
詳しくばこちら: https://www.cdc.gov/nchs/data/hestat/obesity-adult-17-18/obesity-adult.htm