JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2020/08/30)

市場ならびに市場関連数値

〇7月既存住宅流通戸数は24.7%増加 (2020/08/21 NAR発表データ) 7月既存住宅流通戸数は対前月比24.7%増加し586万戸(年率換算値)となった。6月の20.7%増加に続き2か月連続20%超え大幅増加となる。地区毎では、北東部を除き全て2桁上昇した。NARチーフエコノミストのローレンス・ユン氏は、「7月の流通戸数はパンデミック前水準より高い数値で、リモートワークが急速に拡大し広い住宅を探すトレンドの中、この傾向は来年度まで続いていく可能性もある」としている。中位成約価格は$304,100(約3,200万円)で対前年同月比8.5%上昇となり、これで対前年同月比増加は101か月連続となった。課題の売り出し物件在庫数は150万戸で、対前年同月比では21.1%の大幅減少となっている。
詳しくはこちら: https://www.nar.realtor/newsroom/existing-home-sales-continue-record-pace-soar-24-7-in-july

〇人口が蜜でない都市での取引件数増加 (2020/08/17 Redfinデータ) オンライン不動産業Redfinによると、人口密度が低いエリアの不動産価格上昇が顕著で、対前年同期比で田舎(rural)での価格が11.3%増、郊外(suburb)が9.2%増となっている。リモートワークが大きく拡大して通勤時間の長短が家選びにあまり影響しなくなり、こうした傾向が4月以降徐々に強まった結果とみている。もちろん都心に住まなければ仕事ができないという人もいるわけだが、全体傾向としての振り子は郊外や田舎での家探しに振れている。まして史上最低水準の金利にてこうした動きが加速されている。
詳しくはこちら: https://www.redfin.com/blog/pandemic-causes-rural-suburbs-home-price-increase/?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+redfin_corporate+%28Redfin+Corporate+Blog%3A+Notes+on+Redfin%2C+technology%2C+real+estate+and+life+at+a+startup.%29

〇パンデミック禍で変化するオフィス物件のトレンド (2020/08/25 ジョンズラング&ラサール社レポート) パンデミックにより、オフィス、店舗のあるべき条件が急激に変化しており、そうしたトレンドをJLLがまとめている。以下列挙する。 1.さらなるデジタル化 2。データ送信速度高速化 3.知識包摂的スペース 4.迅速なデータ処理 5.リモート含む柔軟な事務所設定 6.イノベーションを加速する都市立地の必要性 7.ネットゼロエネルギー 8.各種セクターとの連携強化 9.豊かな経験ができる場所 10.各種シナリオへの徹底準備。
詳しくはこちら: https://www.jll.com.sg/content/dam/jll-com/documents/pdf/research/apac/ap/jll-top-10-global-cre-trends-report-latest.pdf

○アマゾンの現実店舗拡充の動き (2020/08/19 NARニュース) ウォールストリートジャーナル報道によると、アマゾンはここのところ実在店舗の充実に力を入れていて、全米6都市でのオフィス拡大へと動いている。ニューヨーク、フェニックス、サンディエゴ、デンバー、デトロイト、ダラスに90万平方フィート(約25,000坪)、3,500名のスタッフを新たに配置するという。アマゾンは来年1月8日まで従業員に在宅勤務を命じている一方でこうした動きをしている。、FacebookやTwitter社は逆にリモートワーク拡大の方針をとっている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/08/19/amazon-defies-trend-by-increasing-physical-office-footprint?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3041%7CRealtorMagNews_2020_08_19%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

金融

〇1%台の住宅ローンも登場 (2020/08/13 NARニュース) 政府系金融機関が保証する30年固定金利物住宅ローンの金利は2.88%程度まで低下しているが、民間の住宅ローン大手United Wholesale Mortgage(UWM)社は、これよりさらに1%近く低い1.99%の住宅ローンを、新規ならびに借り換えともに提供すると発表した。提供はモーゲージ・ブローカーを通じてとなる。ただ、借入の初期手数料費用などはまだ発表されておらず、他ローンと比べてどの程度魅力的なローンとなるかは、しばらく時間を見ての判断となりそう。いずれにせよ、民間の他の住宅ローン大手も、こうした低金利ローン提供の動きを模索している。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/08/13/lending-giant-rolls-out-199-mortgage-rate?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3005%7CRealtorMagNews_2020_08_13%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

投資

〇環境変動に備える不動産投資家 (2020/07/30 NARニュース) 低炭素排出時代へ向かいつつある中、気候変動にどう対応するか、不動産業者も危機対処をすべきである。業者にとっての危機はいくつかある。1.市場が気候変動リスクにさらされること 2.気候変動被害を各コミュニティで迅速に回復すること 3.気候変動によるエリア間での人の動きへの対応。また、持続可能な建物の設計が何かと進められており、エネルギーコスト効率が非常に高い建物の開発が進んでいることへの迅速な対応も業者は求められる。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/for-brokers/network/article/2020/07/how-real-estate-investors-are-preparing-for-environmental?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3041%7CRealtorMagNews_2020_08_19%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

建築とリフォーム

〇新築物件数が大幅に上昇 (2020/08/19 NARニュース) 商務省発表7月新規住宅着工戸数は対前月比23%で2桁の伸びだった。戸建てが8.2%に対し、アパートやマンションは58.4%の大幅増で、合計1,496,000戸となっている。全米ビルダー協会チーフエコノミストのロバート・ディーツ氏は、「歴史的低金利水準、住宅確保の重要性、人口低密度の郊外で住宅を求める大きな潮流等により、こうした数値となった」と分析している。NARチーフエコノミストのローレンス・ユン氏は、「買主の購入意欲の高まりがかつてない中、売り出し物件数は昨年より19%少ない状況であり、こうした売り出し数値が増える動きを歓迎する」としている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/08/19/inventory-on-the-way-new-homes-post-big-gains?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3041%7CRealtorMagNews_2020_08_19%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

政策

〇借り換えローン手数料増加への抗議 (2020/08/13 NARニュース) 連邦住宅金融庁は、政府機関が保証する住宅ローン借り換え時の手数料を0.5%引き上げると発表した。例えば$300,000(約3,180万円)の借入額の場合、$1,500の手数料額増加となる。これに対しNARやモーゲージバンカー・アソシエーションは、パンデミック禍においての手数料額上げは住宅保有層への大いなる圧迫であり、即決定を引き下げるべきと抗議している。現時点の住宅ローン借入件数は、史上最低金利も手伝い、全体の65.7%が借り換えとなっている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2020/08/13/new-refinancing-fee-could-roil-mortgage-market?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D3005%7CRealtorMagNews_2020_08_13%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

全体経済その他

〇クリエイティブエコノミーへの大打撃 (2020/08/11 ブリッキングズ研究所レポート) クリエイティブエコノミーを提唱したトロント大学リチャード・フロリダ教授の調査によると、パンデミックがクリエイティな職業層に及ぼしている悪影響は息が止まるような内容と述べている。4月から7月の4か月において、音楽、映像、デザイン、広告、劇場関連の雇用は270万人(全体の31%)が失われ、こうした産業の商品サービス売り上げ高は9%減少している。州別に見るとカリフォルニア州が酷く、アラスカ、ネヴァダ、ニューメキシコ、ワイオミング、メリーランド、ヴァーモント州では、これら職業従事者は3分の1以上が失職している。都市別に見た場合は、ニューヨークとロサンゼルスでのクリエイティブ産業従事者が酷い影響を受けている。ラスベガス、ナッシュビル、タクソン、ニューオリンズ、ジャクソンビル、リッチモンドといった都市も30%以上が失職している。現状についてフロリダ教授は、「実質的で維持効果ある全米規模の回復戦略を策定しない限り、いずれの州、都市ともに、文化的経済的縮小をまぬがれない。クリエイティブクラスを救えないとしたら、われわれの文化、幸福、生活の質は劇的に低下する」としている。
詳しくはこちら: https://www.brookings.edu/research/lost-art-measuring-covid-19s-devastating-impact-on-americas-creative-economy/

〇パンデミックで益々増える健康上の不安 (2020/08/14 米国疾病予防管理センター) パンデミック渦、心の健康に関するトラウマが積もりつつある。6月後半調査によると、アメリカ人の41%が、ここまで以下のような症状を発症したと回答している(複数回答可)。25.5%が不安障害、24.3%が鬱病、26.3%がストレス障害、13.3%が物質乱用、10.7%が自殺考慮。それぞれの数値は、過去通常時数値の3倍から4倍となっている。特に若者における症状発症が高く、75%となっている。45歳から64歳では29.5%、65歳以上では15%となっている。
詳しくはこちら: https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6932a1.htm?s_cid=mm6932a1_e&deliveryName=USCDC_921-DM35222