JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2019/04/20)

市場ならびに市場関連数値

〇平均売り出し価格は史上最高数値に (2019/04/04 realtor.comデータ) 不動産ポータルrealtor.comデータによると、3月の平均売り出し価格は$300,000(約3,300万円)で、史上最高を記録した。対前年同月比7%上昇している。また、$200,000(約2,200万円)以下で手頃な価格の住宅売り出し数は、対前年同月比9%減少している。平均売り出し価格が上昇した理由ははっきりしていて、$750,000(約8300万円)以上の物件の売出数が増えたからである。ここに来て、少し改善しかけた売り出し物件不足が、またぶり返す兆候を見せているのが心配である。
詳しくはこちら: https://news.move.com/2019-04-04-U-S-Median-Home-List-Price-Hits-300-000-For-the-First-Time-Ever

〇賃料増加が著しい都市 (2019/04/03 NARニュース) フレディマック(連邦住宅金融抵当公庫)が全米の主要都市賃料を調査したところ、以下のような都市の賃料レベルが異常に高いと判定されている。順番に並べると、マイアミ、サンディエゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、オーランド、ニューオーリンズ、タンパ、サンノゼ、リバーサイド(CA)、ヴァージニアビーチとなっている。これにより、給与レベルがそう高くはない消防署職員、警察官、教師等たちは自分が仕事をする地域に住むことが難しくなり、これはコミュニティ生成に悪い影響を与えつつあるとフレディマックは指摘している。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2019/04/03/20-cities-hit-hardest-by-rising-rents

〇持ち家率の長期的な趨勢 (2019/04/02 国勢調査局データ) 持ち家率は経済危機時の落下から揺り戻し中で、ここ2年間では2016年の63.4%から64.4%に回復している。特に30歳から39歳の層は2.3%戻しているが、それでも経済危機直前、あるいはその前の時期と比べてもまだ低い。1982年から1999年のこの年齢層の持ち家率は53%平均で、2018年の率よりも5%高い。
詳しくはこちらのデータから: https://www.census.gov/housing/hvs/index.html

〇木曜日に売り出される住宅の売れ行きが一番良いというデータ (2019/03/28 Redfinデータ) オンライン不動産仲介業のRedFin社によると、一週間のうち木曜日に売り出される物件の売れ行きや成約価格が高いとのデータが出ている。逆に一番低いのが月曜日で、月曜と木曜の成約価格差は$3,015(約33万円)違うとのこと。木曜日とその他6日間の平均成約価格では木曜日のそれが0.74%高いと出ている。
詳しくはこちら: https://www.redfin.com/blog/best-day-to-list-your-home-for-sale-2019/

〇複数世帯居住のトレンドが広まっている (2019/04/03 NARレポート) 世帯をダウンサイズする傾向が後退し、複数世帯居住が可能な住宅を購入するトレンドが広まっている。ジェネレーションX世代(1960年半ばから1970年代に生まれた人たち)が購入した住宅の16%は、複数世帯居住が可能な住宅で、これは、大人になった子供が親と一緒に生活するためとみられる。NARチーフエコノミストのローレンス・ユン氏によると、「こうした傾向は主流ということではないが、親世帯との同居を続ける若者は、逆に住宅購入の頭金を貯金できるので、最終的に家を出る際は賃貸には住まずにすぐ住宅購入を行う傾向となっている」とのこと。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2019/04/02/here-s-のthe-type-of-home-your-buyers-want

金融

〇住宅ローン金利が下がっている (2019/03/28 フレディマック発表) 3月28日締め住宅ローン金利は30年固定物で4.06%となり、前週の4.28%から22ポイント下がった。これは週間の動きとしてはここ10年間では最大の下げである。景気減速がささやかれる中での減少だが、新規雇用数は依然として好調に推移し、新築申請数も増えているので住宅不動産業にとっては大きな追い風となる可能性がある。
詳しくはこちら: https://freddiemac.gcs-web.com/news-releases/news-release-details/mortgage-rates-see-biggest-one-week-drop-decade?_ga=2.78376660.1587146589.1553856049-1232041933.1535712860

建築とリフォーム

〇新築住宅建築が盛んな都市 (2019/04/01 Realtor.com記事) 売り物件不足が継続してきた不動産仲介市場だが、不動産ポータルrealtor.com調査によると、南部地域の都市では土地値や労働コストが低いので、新築供給は旺盛な勢いを持っている。新築価格は既存住宅より平均26%高い販売額だが、高い額を払っても新築を購入する客層もいる。現状新築の確認申請が多い都市の順位は、1位ダラス、2位ヒューストン、3位ニューヨーク、4位アトランタ、5位フェニックス、6位ロサンゼルス、7位オースチン等と、南部の都市が圧倒的に多い。
詳しくはこちら: https://www.realtor.com/news/trends/in-2019-these-10-cities-will-dominate-home-construction/

テクノロジー

〇電話掛け営業への集団訴訟 (2019/4/8 リアルターマガジン記事) ジョージ・ヴァルデスという個人が、「営業電話をかけてほしくない電話番号リスト」に登録した自分の携帯電話番号に、複数のコールドウェル・バンカー加盟店から電話があったとして、カリフォルニア地方裁判所に集団訴訟を提訴している。これは消費者保護電話法に違反しているとの訴え。いわゆるDo Not Call List=営業電話をかけてはならない消費者の電話番号は、消費者がネット上で登録できることになっていて登録された電話番号に電話すると法律違反なのだが、今回は自動ダイアルして電話をしていくソフトが、過去に住宅を売り出したことのある人の電話番号に勝手に電話していっているようである。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2019/04/08/cold-calling-in-real-estate-under-fire-in-new-lawsuit

全体経済その他

〇黒人の学生ローン残高は急激に増加 (2017/10/05 アーバンインスティチュート調査数値) 黒人と白人(ヒスパニック系除く)の資産格差は拡大を続けている。世帯資産中位額では10倍の格差があり、白人世帯は$171,000(約1,800万円)に対し黒人世帯は$17,409(約190万円)。持ち家率の差が一因だが、もうひとつ黒人世帯での学生ローン残高の問題がこの格差を生んでいる。1989年時点では世帯平均$1,161(約13万円)だったのが、2016年では$14,225(約156万円)に膨れ上がっている。
詳しくはこちら: http://apps.urban.org/features/wealth-inequality-charts/

〇ホームレースであることは違法でないという判決 (2019/4/5 Curbed.com記事) 路上で寝る人は逮捕や罰金の対象になるという条例をいくつかの市が最近は制定してきているが、西部9州の地方裁判所はこの度、こうした条例は違法であるとの判決を下した。ただし、こうした市政府がホームレス支援の十分な宿泊施設を提供しているにも関わらず、公的な路上で寝ている者はその限りではない。逆に言うと、そういう十分な支援施設を設けないで逮捕、罰則を行うことはしてはならないとの判断。ほとんどの市政府は、この判決に従うと表明している。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2019/04/08/homelessness-isn-t-illegal-federal-court-rules