JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2017/11/10)

市場ならびに市場関連数値

〇賃貸より購入が有利なのは39州 (2017/10/15 KCMニュース報道) 不動産ポータルTruliaが行った調査結果によると、毎月の平均賃料と、30年物固定金利ローン支払返済額平均を比較した場合、全米39州でローン支払返済額の方が高いという結果となった。また全米平均では、ローン支払い額の方が33.1%低いという数値である。特に中西部から北東部にかけての各州がそうした傾向を示している。
詳しくはこちら: https://www.keepingcurrentmatters.com/2017/10/17/buying-remains-cheaper-than-renting-in-39-states/

〇子供のいない買主が増えている (2017/10/15 Mortgageレポート報道) アメリカ疫病予防センター(CDC)調査によると、15歳から44歳女性が子供を産む率は、ここ109年間で最低数値となっている。当然ながら、こうした人たちが住宅を購入する場合は以前より小さい住宅を購入するわけで、2015年7月から2016年6月までのNARの既存住宅流通データによると、子供のいない独身女性が購入した住宅で戸建は8割を切っている。値上がりを期待するとしたら集合住宅よりは戸建を購入した方が有利ではあるが、こうした人たちが今後も小さな住宅を志向していくのか、注目しておく必要がある。
詳しくはこちら:https://themortgagereports.com/32364/study-mistakes-childless-couples-make-when-buying-property

〇大きな家の売却に苦労するブーマー世代 (2017/10/13 CNBC報道) 不動産ポータルRealtor.com調査によると、ベビーブーマー世代の保有住宅は概して大型のものが多いが、これまでと比べ売却に苦労する可能性が高くなりつつある。床面積が2,900から4,000平方フィート(約80坪から110坪程度)の大きな住宅で、これらは現在の売り物件の約4分の1を占めており、平均売却期間は現在50日となっている。これは全体平均と比べると73%長い売却期間である。若者世代はもっと小さく安い住宅を探していることが原因のひとつと考えられる。
詳しくはこちら: https://www.cnbc.com/2017/10/13/boomers-worry-they-cant-sell-those-big-suburban-homes-when-the-time-comes.html

金融

〇住宅ローン取扱高が多い金融機関は (2017/10/11 HousingWire報道) 米国連邦金融機関検査協議会 (Federal Financial Institutions Examination Council: FFIEC) が2016年度の金融機関別住宅ローン取扱件数の集計を発表している。1位はQuicken Loans社で436,289件、取扱高は906億ドル(約10兆円)、2位はウェルズファーゴ銀行で393,568件、取扱高は1,260億ドル(約14兆円)、3位はJP Morgan Chase銀行で173,702件、取扱高は740億ドル(約8兆円)等となっている。
詳しくはこちら http://realtormag.realtor.org/daily-news/2017/10/18/these-lenders-dominate-mortgage-market?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

投資

〇戸建賃貸がなぜ人気か (2017/10/03アーバンインスティテュート記事) 全米4,400万戸の賃貸物件のうち35%が戸建賃貸住宅で、この割合は継続して増加しているとアーバンインスティテュートが発表している。学生ローンの負担やローン審査基準の厳格化の中で、若者世代が住宅所有できない中での現象と言える。これら戸建賃貸住宅1,500万戸の所有者の45%は、1戸ないし複数の戸建住宅を保有するひとたちで、機関投資家が保有している戸数はわずか2%程度でしかない。
詳しくはこちら:https://www.urban.org/urban-wire/five-things-might-surprise-you-about-fastest-growing-segment-housing-market

建築とリフォーム

〇新築成約件数がここ10年で最高に (2017/10/25 全米ビルダー協会報道) 国勢調査局発表の9月新築住宅成約件数は対前月比18.9%の大幅増667,000戸(年率換算値)となり、2007年10月以来の最高数値を記録した。前年同期比では8.6%増の数値である。NARは売り出し在庫物件不足の解消をこの間ずっと強調しており、今回の増加についても新築住宅の供給と成約がもっと増えることを期待する旨表明している。価格が問題となってくるが、現在の新築住宅成約価格は昨年同期比で10%上昇しているものの、価格上昇は次第に緩やかなものとはなってきる。
詳しくはこちら: https://www.nahb.org/en/news-and-publications/press-releases/2017/10/new-home-sales-pace-in-september-hits-10-year-high.aspx

〇来年のリフォーム金額はさらに増えるとの予測 (2017/10/19 ハーバード大学住宅調査共同センター研究報告書) 好調な経済、売り出し物件不足、物件価格の上昇といった背景の中で、来年度のリフォーム総額は3,300億ドル(約36兆円)になるだろうとハーバード大学の調査が予測している。因みに今年度第3四半期の数値は3,097億ドル(約34兆円)。また、ハリケーンによる大被害により、その数値はさらに高まる可能性もあると指摘されている。2014年の第3四半期は2,609億ドル(約28兆円)だったが、そのあと3年間継続して増加している。
詳しくはこちら: http://www.jchs.harvard.edu/growing-momentum-expected-remodeling-spending

テクノロジー

〇バッテリーで電力供給される住宅が現実に (2017/10/23 NARニュース) 再生可能エネルギーの活用が進む中、バッテリーの重要性が増している。今夏米国を襲ったハリケーン被害の際も、停電した際のバッテリーが果たした役割がクローズアップされている。住宅ディヴェロッパーのMaldalay Homes社は、毎時8キロワットのバッテリー(ドイツのSonnen社製)を設備として組み込んだ住宅を4,000棟供給すると発表している。かなりの電力をバッテリーで供給する住宅がこれから増えていく可能性が高い。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2017/10/23/battery-powered-homes-are-becoming-reality?tp=i-H43-Bb-vr-12cZ3-1p-9gmu-1c-12oVm-1vVMbI&om_rid=15401237 &Om_ntype=RMOdaily&om_mid=3587

業界動向

〇AirB&Bが自分の賃貸物件を開発中 (2017/10/19 RealtyBizニュース報道) AirB&Bは賃貸物件の不足を生じさせているという批判は強い。そうした中、同社が自社でアパートビルを建て、それをさらにサブリースとしてAirB&Bに掲示し、収益を分け合うというスキームをフロリダのディズニーワールド近くのKissimmeeで行っている。324戸のユニットで、借主は年間180日まで、自分の賃借部屋をAirB&Bにサブリースして良く、出た収益の25%をAirB&Bに拠出するという形式である。
詳しくはこちら: http://realtybiznews.com/airbnb-plans-to-start-building-its-own-rental-properties/98744923/?utm_content=bufferceeca&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer

全体経済その他

〇幸せ度合いが高い都市は (2017/10/18 ナショナル・ジオグラフィック報道) ナショナル・ジオグラフィック社とギャロップ社が共同し、最も幸せな都市ランキングを作成した。15の指標の総合点によるもので、コミュニティ生成度、自然環境への近さ、持続可能な都市開発、歴史建造物保存度合、空気の清浄度、休暇時間、食の安全性等の指標で、1位はコロラド州ボルダーとなった。2位カリフォルニア州サンタクルーズ、3位ヴァージニア州シャーロッテビル、4位コロラド州フォートコリンズ等となっている。因みに働く場所への通勤で徒歩の割合が一番高いのが1位のボルダーとなっている。
詳しいランキングはこちら: https://www.nationalgeographic.com/travel/destinations/north-america/united-states/happiest-cities-united-states-2017/

〇ここ10年で最も変容を遂げた都市 (2017/10/19 MagnifyMoney.com報道) 住宅ローンのオンラインブローカーであるLendingTree.comの子会社MagnifyMoney.comがまとめた調査によると、ここ10年で最も変容を遂げた都市の多くがテキサス州の都市である。同調査では通勤時間、賃料、所得、住宅価格、犯罪率、建築確認数等の変化が大きかった都市をランキングしており、通勤時間や賃料増加が激しいとマイナスとなるが、逆に経済成長の部分を見るとプラスになるような計算となっている。1位から5位まではオースチン、ダラス・フォートワース、ヒューストン、ナッシュビル、ポートランドとなっている。
詳しくはこちら: http://www.magnifymoney.com/blog/featured/which-cities-have-changed-the-most621600948/